私の心を苦しめるその心よ、呪われよ
私の友と私に深い傷を負わせるのだもの
私ひとり苦しめるのはもの足りなくて
私の愛しい友まで奴隷としなければ気がすまないのか
あなたの眼は私から私自身を奪ったうえに
さらに私の分身まで冷酷にも虜とした
私は彼からも、自分からも、あなたからも見捨てられ
一つの苦しみが三倍の三倍となって責め苦しめられる
私の心をあなたの鉄の胸の監房に監禁するがいい
だがそのとき私の友の心を哀れな私の心に閉じ込めてほしい
誰が私を監禁しようと、私の心を彼の守りとしよう
そうすればあなたは私の監獄で過酷な真似はできない
それでもあなたは意のままだ、私はあなたの囚われの身
それゆえ私の中のすべてもいやおうなくあなたのもの
【私の鑑賞】
詩人と、詩人が愛する青年と、ダ―クレディの三角関係。
ダ―クレディは詩人だけでなく、青年までも虜にする。
詩人は、せめて彼女の虜にするのは自分だけにしてくれと懇願する。
だが、詩人の心には青年の心がしまわれている。
結局のところ、詩人も、青年も、彼女の意のままでしかないという三重苦。