君は恥辱をなんと甘く愛しいものにすることか!
薫り高い薔薇の花に潜む青虫のような恥辱は
まだ蕾のままの君の美の名声を汚すというのに。
ああ、君はなんという甘美に君の罪を潜めることか!
君の日々の出来事を告げる舌は
君の戯れ事に好色な説明をつけながらも
非難することはできない。君の名を告げれば、
悪い評判も称賛として祝福されるだけだ。
ああ、これらの悪徳はなんと素敵な住まいを手に入れたことか、
悪徳は自分たちの住まいに君を選んだ、
そこでは美というヴェールがあらゆる汚点を覆い、
眼に見えるすべてのものを美と化すのだ。
愛しい人よ、この大いなる特権に気をつけるがいい、
切っ先鋭い刃も使い道を誤れば鈍となる。
【私の鑑賞】
青年にあっては欠点もまた愛しいものになる。
本来であればその評判を落とす欠点も青年にあっては、かえって称賛されるものとなる。
詩人は形を変えて、見かけと内実の違いを謳う。
どんな名刀も使い道を誤ればその刃先は毀れることを譬えに、詩人は青年の自由気ままな特権に注意を促す。