そう、君は私の思いにとって生命の糧であり、
大地にとっての優しい春の雨のようなもの。
君への愛の平穏を求めて葛藤するのは
物惜しみと気前の良さに揺れ動くから。
今は持っていることを誇っていても、すぐに
不実な時がその宝を盗んでいくのではないかと心配になる。
今は君と二人きりでいるのを最高としながらも
世間の人たちに私の喜びを見せることができたらと思う。
ひとときは君を見ることにすっかり満喫するが、
すぐにまた飢えるように見たくなる、
喜びもなければ、幸福を追うこともない
君からもらったものや、受け取るはずのものを別にすれば。
このように私は日々、満腹したり飢えたりするのだ、
つまり、すべて食いつくすか、なにもないかだ。
【私の鑑賞】
詩人は心の矛盾と葛藤している。
青年についての楽しい思いにふけっていても、不実な時が奪い去るのではないかという心配。
青年と二人きりでいる幸せを最高と思いながらも、そのことを他人に見てほしいと思う。
青年を見て満足したと思ってもすぐにまた見たくなる。
青年は詩人にとってのすべて。
詩人の青年に対する愛は、すべてかゼロという矛盾の葛藤に揺れ動いている。