君が私の中に見る一年の季節は
黄色い葉が、寒さに震える小枝に
わずかに、あるかなしか残っていて
先日まで小鳥たちが歌っていた聖歌隊席の廃墟。
私の中に君が見るのは暮れ方の薄明り
日没とともに西の空に消え
やがてそれも暗黒の夜が奪い去り
第二の死ともいうべき眠りがすべてを休息の中に封印する。
私の中に君が見るのは残り火の輝き
燃える火の灰の上にあって
それを死の床とし、尽きるほかはなく
養い育ててくれたものとともに消え果てる。
それを見て、君の愛はいっそう募り、
やがて別れねばならないものを心から愛す。
【私の鑑賞】
詩人はやがて死を迎える人生の秋にある。
詩人はそれを、枯れ木、夕暮れ時、残り火にたとえる。
青年はそれを惜しみ、惜しむ気持が詩人への愛の心を強める。
しかし、その時はもう遅いのだ、と詩人は語っているようだ。