くたびれはてて、私は寝床へと急ぐ、
旅路に疲れた手足を休める休息の場へと。
けれどもそれから頭の中で旅が始まり、
肉体の仕事を終えて、心が働き始める。
私の想像力は、遠く離れたところから、
君のもとへ篤信の巡礼の旅に出かけ、
重く垂れ下った目蓋を見開いて、
盲目が見る暗闇を見つめる。
私の心の想像力の視力だけが
君の姿を私の見えない視力に写し出し、
恐ろしい夜に掲げられた宝石のように
醜い夜を美しくし、夜の老いた顔を若返らせる。
見よ、かくして昼は手足が、夜は心が、
君のため、そして私自身のために休まることがない。
【私の鑑賞】
夜は、昼間の仕事の疲れを休める時なのに、頭の中で青年への思いが募り、心が休まることもない。君を想う心は、信仰篤い巡礼者のようなもの。
昼間の疲れで眠い眼は重く垂れさがり見えるのは闇だけだが、詩人の想像力が写し出した青年の姿が、宝石のように夜を明るく照らし、醜い夜も美しく見える。
昼は仕事で肉体が疲れ、夜は君を想って心が疲れ、休む暇もないと言いながらも、詩人は青年を想う幸せを謳っている。