君が衰える同じ早さで、君は子どもの中で成長する、
君はその子の分身だから。
君が若くして与えたその瑞々しい血を
わが子だと呼ぶことができる、君が若さを失くしても。
かくして、智と、美と、子孫は生き延びる。
それがなければ、愚劣と、老いと、やがては冷たい死。
皆が君と同じ考えを持てば、この世は終わり、
六十年もすれば世界は滅びてしまうだろう。
自然が子孫繁栄のために作ったものではないもの、
がさつで、醜く、粗野なものは、子のないまま絶えさせるがいい。
自然は最上のものを与えたものに、さらなる力を与える、
君はその気前のよい贈物を豊かに育むべきだ。
自然が君を自分の印章のために彫り刻んだその意図は、
君の複製を作るためであって、その原型を絶やすことではない。
【私の鑑賞】
君が子どもを持てば、君がどんなに早く衰えても、君の美しさはそれに劣らぬ速さで、君の子どものなかで成長します。
君が与えたその新鮮な血を、君の子どもと呼ぶことさえできれば、君の青春は永遠です。
君に子どもがいなければ、叡智も、美も果て、あとは冷たい死が待つのみです。
君のいないこの世は果ててしまうのです。
君がこの世に生まれたのは、美を終わらせるためでなく、存続させるためです。
美の原型を保ち、それを保存するために、君の複製を作るのが自然の定めなのです。