最も美しいものこそ子孫を残してほしい、
そうすれば美しいバラも絶えることなく、
成熟し、時が来て朽ちる時がきても、
若い跡継ぎがその記憶を伝えることができるというものだ。
しかし、君は自分自身の美しさを写す目と婚約し、
おのが身を燃やすことで炎の光を放ち、
満ち足りているのに飢え、
自分自身を敵にして、君の美しさに辛く当たる。
いま世間の新鮮な飾りものである君は、
ただ一人の華やかな春の先触れであるが、
君の幸福を蕾のままに埋もらせ、
若い守銭奴の君は、けちけちすることで浪費している。
世間を憐れと思いなさい、でないとこの大食の罪は、
世の中の義務を墓と君とで食いつぶしてしまうことになる。
【私の鑑賞】
君は今誰よりも一番美しい。
その君の美しさも時が来ればバラの花と同じく、枯れ果ててしまいます。
それなのに君は今、自分の美しさをいたずらに浪費しています。
君の幸福は、結婚して子どもを作るまでは、蕾のままでしかなく、花が咲き実を結ぶとは言えないのです。
君の美しさを伝え残すために結婚して子孫を残すのは、世の中の義務というべきものです。
詩人はそう言って、君に結婚して子供を作ることを勧めます。