僕の目がきみの瞳をじっと見つめれば、
可哀そうに、僕の似顔絵がきみの瞳の中で燃えている。
もっと下を覗いて見れば、
僕の似顔絵は透き通った涙の中で溺れている。
きみが魔力をもっていて、
絵姿を描いては壊すことで人を殺せるものなら、
色々な手を使ってきみは自分の思いを果たせたはず。
だが僕は今、きみの甘辛い涙を飲み干してしまったので、
これ以上きみが涙を流したところで、別れることにする。
僕の絵姿が消えてなくなれば、きみの魔術で
僕が傷つけられるという恐れも消える。
きみはもう一枚、
僕の絵姿を持っているが、それは
きみ自身の心の中にあるので、どんな悪意も及ばない。
【訳注】
原題:'Witchcraft by a Picture'
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