愛さずにはいられないのに、
自分の気持に逆らう男、
そんな男に心は動かされない、
心にもない恋をする男だから。
好き勝手にする男もごめんだわ、
気ままに選ぶのだもの、
手に入れたらポイと捨て、
拒むのも思いのまま。
美人しか愛さない男も駄目、
そんなことは誰もがすること、
醜女しか好きになれない男もいや、
女を見る目がないのだもの。
賢い男も駄目、そんな男は、
わたしを笑いものにし、虜にするから。
愚かな男もいや、他の....
....できないのだもの。
女に金を払う男も駄目、
金で女を縛るから。
金を払わない男もごめんだわ、
女に価値を認めないのだもの。
この世にはいないのかしら、
思いのまま愛せる男は。
それならそれで、わたしは
自分で自分を愛すことにしましょう。
【訳注】
原題:’Self Love’
初出は1650年。当初題名はなかったが、1896年、E.K.チェンバーズによって付けられた。
ページトップへ
|