君がいる北の地方は幸せだ。この長い間というもの、
僕の太陽は君と共にあり、おかげで僕らの処は寒くて暗かった。
大空の太陽も、今年は長いこと僕らを離れていて、
君のいる北に留まっていたが、それは彼女がそこにいたからだ(と僕は思う)、
親切な自然によって太陽はそこからここに呼び戻されはしたが、
ここでは、太陽は、怒り、燃え上がって、疫病をもたらしている。
彼女がここから離れている限りは、
ここは南でもなく、夏でもなく、昼間でもないのだと思う。
僕の優しくも冷淡な心は君の元へと走った。
だからそこでその美しい太陽に僕の心を捧げてくれたまえ。
君は楽園にいるのだから、他に喜びを加える
必要もないだろう。君の友人を救う手助けをしてくれ。
そうすれば、君の牧草地には花が咲き乱れて、
たちまち君の痩せた家畜もラードのように太るだろう。
また、君の樹木はいくら刈り込んでも青々としていて、
君が望む時に黄金の髪をつけるだろう。
それに君の羊はすべて双子を産むだろう。そして
君の馬は狩りや競馬で他を凌ぐことになるだろう。
また、君の愛も勇気も決して冷めることはない。
君の息子は後見人を持つこともなく、君の愛する妻も老いることはない。
君が大きな事を成そうと望めば、それを達成できるだろう、
他の誰でもない、彼女にだけ僕の悩みを伝えてくれさえすれば。
【訳注】
L.氏が誰であるかは不詳。この詩は1594年夏の異常気象を語っており、その年の秋に書かれたものと思われる。
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