醜いのは忌わしいことだ。それは避けることができることだろうか。
恋人に、腰を締めるなとか、不揃いな脚を靴で矯正するなとか、歯を磨き、香水で口臭をごまかすなという者はいないだろう。
顔についてはもっと重要なことなので、丹念に注目する必要がある。
罪を隠さずに白状する者は間違いなく罰を受けるが、目撃者もなく、用心深く犯罪を隠す者は罰を逃れる。そういうことで、隠された部分に関してはあまり注意を要さない。
然るに、顔の場合は衆目を集める場所でもあり、油断は禁物である。
顔は、絶えず人の目を引き付けるだけでなく、魂の不思議で神秘的な結合である接触、接吻を受けるところでもある。
彼女が君より劣る男に身を任せたら、君は真剣に声高に抗議するだろう。修復するのに簡単で手頃な方法もないのに、彼女の体を暴君の掠奪者、すべての女性の美を不意に奪う者に売り渡すのは、憎むべき不義であると。
君が彼女の中で気に入っているのは顔だが、それには化粧が施されている。君がそれを憎むのは化粧そのものではなく、そのことを知っているからである。
無知が愚かさを幸せにしてくれるのだ。
君が崇める星や、太陽、大空には色がなくとも美しいが、それは彩られているように見えるからである。
君が彼女の見かけに満足しないとしても、彼女が化粧をしているのを見れば、彼女の顔色で十分そのことを確信する。
彼女の顔が板や壁に描かれれば、君はその絵を愛するだけでなく、板や壁まで愛するだろう。それが口を聞いたり、ほほ笑んだり、口づけしたりすると、絵に描かれたものだからといって君は嫌だと思うだろうか。
自然にあるものより、絵に描かれた鳥や果物や獣を見るのを喜ばないことがあるだろうか。
絵に描かれた怪物や悪魔の姿を見て、本物ではないと見なして楽しまないだろうか。
我々が家の壊れた部分を修理するのは、嵐の冷たい気配を身に感じてからである。
衣服の汚れやほころびを繕うのは、最初に目障りに思って、ほかの体の部分が不快に感じるからである。
だが、女の用心によってこのことは避けることができる。
彼女に口づけし、息を吹きかけて、化粧が剥げれば君は怒るだろう。
化粧がしっかりついておれば、君は怒ったりするだろうか。
君は彼女を愛していた。
もし君が彼女を嫌うようになったとすれば、それは彼女が化粧をしていないからだ。
もし君が今、彼女を前から嫌っていたと言うのであれば、君は彼女を憎み、かつ、愛していたのだ。
何があっても心変わりせず、君を愛しているように見せるのに骨折ることで、君に大いなる愛を示す彼女を愛すようにしたまえ。
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