原作／ハーマン・メルヴィル、
構成・演出／リアン・イングルスルード、芸術監督／坂手洋二

下北沢、ザ・スズナリ

作／鶴屋南北、演出／蜷川幸雄、
美術／金井勇一郎、照明／原田保、衣裳／小峰リリー

出演／竹中直人、三谷昇、たかお鷹、広末凉子、他

翻訳／松岡和子、演出／中島晴美

品川、六行会ホール

作／井上ひさし、演出／鵜山仁、音楽／宇野誠一郎、
美術／石井強司、照明／服部基
出演／辻萬長、木場勝己、松熊信義、藤木孝、石田圭祐、順みつき、他

紀伊國屋ホール

作・演出／マキノノゾミ、舞台美術／川口夏江、照明／大川貴啓、音楽／川崎晴美
出演／キムラ緑子、小市慢太郎、木下政治、塩湯真弓、奥田達士、竹山あけ美、岡森諦、
マキノノゾミ、他

新宿御苑・シアターサンモール

作／レイ・ブラッドベリ、訳／勝田安彦・名和由理、演出／勝田安彦、美術／石井みつる、
照明／森脇清治
出演／宮本充、池田勝、金久美子、広瀬彩、可知靖之、堀内美希、林次樹、他

俳優座劇場

作／Ａ・チェーホフ、台本・演出／松本修、美術・衣裳／伊東雅子、照明／大野道乃
出演／松本修（ワ−ニャ）、美保純（エレーナ）、黒木美奈子（ソーニャ）、品川徹（セレブリャーコフ）、真名古敬二（アーストロフ）、八木昌子（マリーナ）、他

世田谷・シアタートラム

原作／Ｗ・シェイクスピア、脚色・演出・作詞／砂川仁成、舞台美術／林秀樹
出演／吉岡毅志（ロミオ）、真帆（ジュリエット）、日向瞳（リン）、茂呂真紀子（エム）、他

中野・ザ・ポケット

翻訳／松岡和子、演出／イオン・カラミトル、舞台美術・衣裳／松岡泉
出演／吉岡毅志（ロミオ）、真帆（ジュリエット）、日向瞳（リン）、茂呂真紀子（エム）、他

中野・ザ・ポケット

作・演出／鈴木聡、美術／キヤマ晃二
出演／櫻井淳子、若松武史、福本伸一、小林愛、おかやまはじめ、他

澁谷・パルコ劇場

作・演出／水谷龍二、美術／加藤ちか
出演／ラサール石井、麿赤児、渡辺哲、でんでん、李丹、他

世田谷・パブリックシアター

作／牧原純、演出／斎明寺以玖子、美術・衣裳／緒方規矩子
出演／鈴木瑞穂、内田稔、川口敦子、島田雅彦、加藤忍、毬谷友子、 池田直樹、今井朋彦、岸田今日子

シアターＸ

作／別役実、演出／松井範雄
出演／佐々木敏、岡本瑞恵、他

阿佐ヶ谷南・かもめ座

作／永井愛、演出／安井武、美術／島次郎
出演／中村たつ、美苗、柳川竜太、片山万由美、田中壮太郎、他

俳優座稽古場

作・演出／バリー・カイル、美術／ヘイドン・グリフイン
出演／ジュリアン・グローバー（リア王）、パトリシア・ケリガン（ゴネリル）、
　　　　 フェリシテイ・デイーン（リーガン）、　トニア・ショーベ（コーデイリア）、
　　　　 ジェフリー・ホワイトヘッド（グロスター伯爵）、ジョン・　マッケネリー（道化）、
　　　　 ポール・ブレナン（エドガー）、マイケル・グード（エドマンド）、他

東京グローブ座

作／ポール・オズボーン、訳／小田島恒志、演出／加藤健一
出演／加藤健一、山口果林、倉野章子、一柳みる、岡まゆみ、竹下明子、山本龍二、他

下北沢・本多劇場

＜コメント＞
劇中の４姉妹の老女、それにその夫達３人の年齢はそれぞれ７０歳前後と、演じる俳優達の実年齢を二回り以上かけ離れているが、４姉妹の老女役はメイクもよくできているし、仕草、歩き方などもホントにおばさんそのもの。笑って、泣いて、じんときて、感動に満足して劇場を後にした。こんなおいしい芝居、人には演出させられないと、今回は自ら演出の加藤健一。

作／円地文子、脚本／志賀澤子、演出／広渡常敏
出演／田辺三岐夫、志賀澤子、他

＜コメント＞
過激派学生闘争「八ヶ岳事件」の加害者を息子に持ち、世間の非難に曝され家庭崩壊していく鬼童子家。「八ヶ岳事件」は、「浅間山荘事件」を置き換えたものであるが、それは僕たちの世代が自分史という歴史の中でぬぐい去ることが出来ない事件であった。鬼童子信之（田辺三岐夫）は加害者の父であるという理由を拒否し、世間には一切の謝罪も言い訳もせず、会社を辞めることもせず、頑なに息子（のやったこと）を拒否する。僕はこの父親の姿勢に強く共感するものを感じる。父と息子とは、磁石のＮ極同士のように引き合うことはなく激しく反発する、その父親の孤独が痛いほど伝わる。胸に後まで残る鈍痛の感動を与える作品である。

作／高泉淳子、演出／白井晃、舞台美術／小竹信節、照明／吉澤耕一
出演／白井晃、高泉淳子、陰山泰、他

世田谷パブリックシアター

出演／中村吉右衛門、中村富十郎、中村梅玉、他

作／マスオメノス、演出／山崎清介
出演／松金よね子、岡本麗、田岡美也子、高山広、マイケル・ネイシュタット、
（本日のゲスト出演）汀夏子

＜コメント＞
腹一杯笑えた。日替わりゲストでは汀夏子の出演で宝塚の雰囲気も味わえ、最高！

作・演出／川村毅
出演／結城孫三郎、結城一糸、他

下北沢・ザ・スズナリ

作／山元清多、演出／流山児祥、音楽／本多実、美術／加藤ちか
出演／榎本孝明、南野陽子、塩野谷正幸、他

下北沢・本多劇場

作／ペール・ウーロフ・エンクイスト、英訳／フイリップ・エドモンド、翻訳／福田美環子
演出／西川信廣、美術／石井強司、音楽／上田亨
出演／菅原チネ子（オーリガ）、長山藍子（マーシャ）、木野しのぶ（イリーナ）、他

紀伊國屋ホール

作・演出・製作総指揮／江戸　馨
出演／牧野久美子、つかさまり、梅崎之梨子、奈良谷優季、井手泉、中吉卓郎（劇団俳優座）

中野・劇場ＭＯＭＯ

訳／小田島雄志、演出／彩乃木崇之、音楽／イチ・タカタ
出演／鈴木麻矢（ジュリエット）、毛塚英俊（ロミオ）、菊地一浩（マーキューシオ、修道士ロレンソ）、 小坂井秀行（乳母）、金子はりい（キャピュレット）、彩乃木崇之（ヴェローナの大公）、他

銀座みゆき館劇場

作／ポール・ラドニック、翻訳／松岡和子
演出／北澤秀人、美術／松野潤、音楽／小林史
出演／川端槇二、目黒幸子、池田俊彦、高越昭紀、泉関奈津子、藤川恵梨

俳優座劇場

作・演出・振付／知念正文、音楽／雨宮賢明
出演／ちねんまさふみ、石丸有里子、若尾哲平、あぜち守、小森文真、他

下北沢・ザ・スズナリ

＜コメント＞　
鳥獣戯画代表の知念正文の実体験を元にした作品で、昨年上演したものが好評で今年再演となったもの。渾名が「たぬき」の中学の英語教師が亡くなって、今は55歳となったかつての教え子たちが、アメリカ旅行を夢見ていた「たぬき」先生の果たせなかった夢を、先生の遺骨を海に散骨することで叶えてあげようと、一同マイクロバスに乗って伊豆半島の伊東に向かう。ポップスが好きだった「たぬき」先生を偲んで、バスの中の場面と中学の思い出の場面を交えながら、当時の懐かしのポップスが次々と歌われる。55歳というのは僕の今の歳でもあり、従ってその懐かしのポップスは、僕にとっても青春そのものの懐かしさである。教え子たちも55歳といえば、みなそれぞれに問題も抱え、現実と過去のノスタルジアのないまぜに共感と懐古の甘美が錯綜する。最後には、先生への讃歌「カリフォルニア・ドリーミン」が歌われ、先生の遺骨を皆が海へ散骨するとき、僕は目頭が思わず熱くなってしまった。大変楽しくもあり、ちょっぴりしんみりもした。

作・演出／バリー・カイル、美術／ヘイドン・グリフイン
出演／貝塚秀人（オスヴァル）、吉村昌代（アルヴィング夫人）、小山陽一（エグストラン）
北原優佳（レギーネ）、木村義信（マンデルス）

作・演出／坂手洋二、美術／妹尾河童、衣装／宮本宣子
出演／柄本明、島田歌穂、小林さやか、大西孝洋、石川真希、他

三軒茶屋・シアタートラム

作／Ｗ・シェイクスピア、訳／小田島雄志、演出／平幹二朗
出演／平幹二朗（リオンテーズ／時）、勝部演之（カミロー）、 西本裕行（アンテイゴナス坂本長利（老羊飼い）、深沢敦（老羊飼いの息子）、 松橋登（オートリカス）、前田美波里（ハーマイオニ／ジプシー女）、 後藤加代（ポーリーナ）、他

紀伊國屋サザンシアター

作／ベルトルト・ブレヒト、訳／松岡和子、演出・美術／串田和美、照明／ブリュノ・グベール、
音楽／coba, 衣装デザイン／ワダエミ
出演／松たか子、岡本健一、和田和美、他

赤坂ＡＣＴシアター

＜寸評＞　
本音で言えば、ブレヒトって、演劇的には余り面白くない。串田和美の演出と、松たか子主演に惹かれて観た、というのが正直な話。松たか子の演技については観るだけのことはあった。異色なのは、キャステイング。国際色豊かな配役で、訛りのある日本語が、セツアンという架空の中国の都市をリアルなものに感じさせる効果があったと思う。

作／Ｗ・シェイクスピア、訳／小田島雄志、演出／小林拓生

東京オペラシテイ・近江楽堂

脚本／中島かずき、演出／いのうえひでのり、美術／線谷文男、照明／原田保、衣装／武田団吾
出演／山崎裕太、奥菜恵、古川新太、藤村俊二、峰岸徹、他

青山劇場

＜ものがたり＞　
面白い。少し馬鹿馬鹿しいくらい破天荒なところが面白い。時代は江戸、水野忠邦の天保改革のご時世（１８４１年）。質素倹約、奢侈の禁止。鳥居甲斐守忠耀（まむしの耀蔵、または妖怪と呼ばれた）が町奉行として、江戸の町を厳しく取り締まっている。折しもご禁制の花火が江戸の町に上がる。空からは二つの流れ星。その一つが江戸の長屋に住みつくことになったソラ（奥菜恵）。ソラは、宇宙の悪人を護送中、事故でこの江戸の町に墜ちたのだった。ソラは長屋の住人、花火師玉屋清吉（いしだ壱成が大麻事件で逮捕され、山崎裕太が代役）に、月まで上がる花火を作ってくれと頼む。江戸の町では、夜な夜な生き血を吸われた若い娘の死体事件が続いて起こる。ソラはその犯人が、自分が護送していた宇宙の悪人のせいだと、夜の江戸を探し回る。一方では、町奉行鳥居耀蔵が、長屋の住人銀治郎（古川新太）を、隠れ隠密黒衣（くろぎぬ）衆がその正体であると召し出す。銀治郎の黒衣組での名は、人を食ったような、しまりのない名前で、＜へそ＞。玉屋清吉は、はじめは月まで打ち上げる花火なんてできっこない、と思っていたが、仕掛けの新佐（インデイ高橋）の花火竜勢をヒントに実行にかかる。長屋の謎のご隠居（藤村俊二）、実は平賀源内が、これをロケットと名付ける。もっとも平賀源内はこの時代よりおよそ６０年も前に死んでいるが、あえて時代錯誤の面白さを出している。はじめの間、このご隠居の正体はわからぬままで、一大事の時に、天下の印籠ならぬ、特大の陰嚢の縫いぐるみを出して、「これが目に入らぬか！」で、天下の副将軍？！と思わせたりもする。花火師清吉とソラが捕らえられたとき、ご隠居は水野忠邦を動かして二人を釈放させる、その時初めてその正体が分かる。水野忠邦の腹は、清吉にロケットを作らせて、それで夷敵を撃ち払うのが狙い（歴史的には中国清のアヘン戦争が背景にある）。清吉はそのことを見通して、打ち上げを失敗させる。若い娘の殺人者の正体も、実は鳥居の配下の同心赤井西之介であることが判明しソラの任務も終わったが、ロケットが失敗し月に帰る手段のなくなったソラに、宇宙の迎えが来て、清吉も一緒に月へと旅立つ。ソラはかぐや姫をだぶらせる。銀治郎は黒衣衆を離れ、一人遠くへと旅立ち、その名も（ジョン）万次郎と変える。月に行った清吉が、そこで花火を打ち上げ、めでたし、めでたし。ロック・ミュージカル歌舞伎。

作／Ｗ・シェイクスピア、訳／小田島雄志、演出／小林拓生

東京オペラシテイ・近江楽堂

原作／夏目漱石、脚本・詞・演出／福田善之、作曲・音楽監督／古賀義弥、
美術／高田一郎
出演／増沢望（坊ちゃん）、神山寛（狸・遠山）、児玉泰次（野だいこ）、村上博（うらなり）、 武正忠明（赤シャツ）、田中壮太郎（山嵐）、久保田凉子（マドンナ）、他

俳優座劇場

＜寸　評＞　
坊ちゃんの＜心の人＞を嫂として描き、坊ちゃんと夏目漱石をだぶらせたミュージカル仕立て。増沢望のからりとした坊ちゃんと、柔和な感じの田中壮太郎がイメージ一変の山嵐が好印象。野だいこの児玉泰次がプローローグ役も兼ね、好演技。

出演／中村吉右衛門、中村富十郎、中村梅玉、他
作／Ｗ・シェイクスピア、翻訳／松岡和子、演出／蜷川幸雄、装置／中越司、
照明／原田保、 衣裳／小峰リリー
出演／市村正親（ハムレット）、篠原凉子（オフイーリア）、 瑳川哲朗（クローデイアス／亡霊）、夏木マリ（ガートルード）、 湯浅実（ポローニアス）、沢竜二（座長／墓堀り）、他　

彩の国さいたま劇場・小ホール

作／別役実、演出／國峰眞、美術／島次郎、照明／小笠原純
出演／岸田今日子、南美江、三谷昇、高木均、他

紀伊國屋ホール

作／井上ひさし、演出／栗山民也、美術／石井強司、音楽／宇野誠一郎
出演／名古屋章、千葉哲也、たかお鷹、梅沢昌代、他

紀伊國屋ホール

脚色／劇団ワイキキ、演出／柳田伊久子、制作／劇団ワイキキ

下北沢スズナリ

翻訳・演出／西田シャトナー
出演／保村大和

東京グローブ座

＜感激度＞★
＜寸評＞
上半身裸で、２時間をたった一人で超熱演。観ている方が緊張の持続が続かず、途中からは時折睡魔に襲われた。

作／福田善之、演出／岡部耕大、作曲／林　光、
美術／孫福剛久（今年観た鳥獣戯画の「夏の夜の夢」の美術担当をしていたので、記憶に残っていた

紀伊國屋サザンシアター

＜感激度＞★★
＜寸評＞
６０年代の福田善之の伝説的作品、そして岡部耕大としてはこの作品の最後となる演出を見ることが出来た、それだけでも嬉しかった。

作／横内謙介、演出／栗田芳宏
出演／岡森諦、有馬自由、伴美奈子、六角精児、他

紀伊國屋ホール

作／Ｗ・シェイクスピア、翻訳／井上優、上演台本・演出／横内謙介
出演／佐藤累央（ハムレット）、岡森諦（クローデイアス）、金久美子（ガートルード）、 南奈央（オフイーリア）、六角精児（墓掘り）

作／Ｗ・シェイクスピア、訳／小田島雄志、台本・詞・演出／福田善之、
作曲・音楽監督／古賀義弥、振付／土居甫、

東演パラータ

＜感激度＞★★
＜観劇寸評＞
シェイクスピアの「夏の夜の夢」「から騒ぎ」「お気に召すまま」の３本を一緒にした恋のミュージカル、一粒で三度おいしい！！

作／Ｈ・Ｖ・クライスト、訳／山下純照、演出／鵜山仁、美術／倉本政典、
出演／鈴木瑞穂（アーダム）、今井朋彦（ワルター）ほか

俳優座劇場

＜感激度＞★★★
＜観劇寸評＞
これは主役を選ぶ作品である。村の裁判官をかねる村長アーダムの役は誰でもいいというわけにはかない。鈴木瑞穂のアーダムがこの作品のできの善し悪しの大半を決定する。そういう意味では、鈴木瑞穂はアーダムのために「待たれた」俳優である。舞台美術も特異である。崩れかけた矩形の額縁をなす奥行きの浅い舞台背景。その崩れかけた矩形は、こわれがめを象徴する舞台表象でもあり、アーダムの不安定な心の状況表象でもある。舞台背景の壁には、これまた斜めに落ちかけたブリューゲルの「鳥罠のある冬景色」（であったと記憶しているが）の絵が掛けられている。村の女マルテ（立石凉子）が壊されたかめの犯人を追及する裁判を求めて村長であり裁判官であるアーダムのところに乗り込んでくる。司法顧問官ワルター（今井朋彦）がその裁判に立ち会うが、クールでニヒルな雰囲気がアーダムと対照的なのが印象的である。こわれがめとは、夜這いの犯人により壊わされたかめが、娘の貞節が破られた（実際は無実であることを証明していくのがこの裁判の隠れた主題）ことを比喩する象徴でもある。骨太な作品である。

原作／泉鏡花、脚本・演出／加納幸和、舞台美術／川口夏江
出演／植本潤（お蔦）、各務立基（早瀬主税）、加納幸和（畠山夫人菅子）ほか、

世田谷パブリックシアター

＜感激度＞★★
＜観劇寸評＞メリーゴーランドを模した回り舞台が、見せ物芝居の楽しさを増幅する。泉鏡花の「婦系図」、改めて読んでみると、原作に相当忠実に従っている。「婦系図」といえばお蔦・主税の悲恋物語のように通俗的に思ってしまうが、ミステリアスな復讐劇を背景にした「女達の悲劇系図」に構造改革した意欲的作品。

構成／田中浩司、演出／山崎清介
出演／ 吉田鋼太郎（リチャード二世）、小須田康人（ヘンリー・ボリンブルック）ほか、

＜コメント＞ 腹一杯笑えた。日替わりゲストでは汀夏子の出演で宝塚の雰囲気も味わえ、最高！

日本：劇団影法師、新宿梁山泊、劇団1980、
韓国：ジョイフルシアター、 劇団ヨンヒダンコリペ、
脚本・演出協力／李潤澤、脚色・演出／金盾進

＜感激度＞★★☆
＜観劇寸評＞＜観劇寸評＞天正時代、秀吉の朝鮮出兵を時代背景にした対馬の領主宗義智と朝鮮の巫女ヤンニョの悲恋物語。遠い昔、二人は卑弥呼とその弟卑弥弓呼であった。今二人は甦り、恋に落ちる。劇中の朝鮮の民族舞踊が楽しませてくれる。教科書問題で揺れる今日韓の状況に照らし合わせてみると、この秀吉の朝鮮出兵においても、日本人がいかに彼らに迷惑を及ぼしてきたかを痛感させられる時事的作品となった。

作曲／フランツ・レハール、
原作／アンリ・メイヤック、 台本／ヴイクトール・レオン、レオ・シュタイン、
指揮／ルスラン・ライチェフ、
演出／スヴェトザル・ドネフ

東京文化会館大ホール

＜感激度＞★★★☆
＜観劇寸評＞
たった８日間で未亡人となって莫大な遺産を相続したハンナをめぐっての２０世紀初頭のパリ社交界を舞台に、その遺産の国外流失を阻止しようとポンテヴェデロ公国のフランス公使ツエータ男爵は、ハンナを同国出身の独身貴族で元ハンナと相思相愛の仲であったダニロ・ダニロヴィッチ伯爵と再婚させようと画策。お互い愛し合っていながら、ハンナとダニロの意地の張り合い。男爵の妻とフランス人カミーユの浮気現場を男爵に目撃されて、その急場を救うためハンナはカミーユを婚約者として紹介し、ダニロの嫉妬心を煽る一石二鳥の作戦に出る。傷心のダニロはマキシム（高級キャバレー）に憂さ晴らしに出かける…　そこで繰り広がれる華やかなフレンチ・カンカン。そのお祭り騒ぎの仲で行われるハンナとダニロの恋の駆け引き。最後の二人の結婚成立、不倫騒動の無事一件落着は、お決まりのストーリー展開であるが、歌と踊りが目を奪う。観客サービスも忘れず、アドリブで日本語も入る。また英語のアドリブでは「ハムレット」の台詞'To be or not to be,　that is the question'(字幕スーパーでは「鶏が先か卵が先か、それが問題だ」)のサービスまで入る。字幕の訳は恐らく原語の訳を当てたのだろう。舞台の美しさと歌の素晴らしさに陶酔させられた３時間であった。

作／アントン・チェーホフ、英訳／マイケル・フレイン、 訳／小田島雄志、
演出／小林裕、美術／石井みつる
出演／旺なつき（ラネーフスカヤ）、広瀬彩（その娘アーニャ）、 小林のり一（老僕フイールス）、他。

感激度：★★★、
＜感激度寸評＞旺なつきに乾杯！

作／バーナード・スレイド、 訳・尾青井陽治、演出／宮田慶子
出演／加藤健一、高畑淳子

下北沢・本多劇

感激度：★★★★　　
＜感激度寸評＞
笑わせて、泣かせて、心を楽しくしてくれ、満足度、感激度とも高かった。

作・演出／知恵理丸☆加藤、音楽／千里、エレキ・ケンメイ、
美術／佐藤憲司、
出演／石丸有里子、ちねんまさふみ、他。

中野　ザ・ポケットにて

感激度：★　　
＜感激度寸評＞
オスカー・ワイルドの「幸福の王子」に「王様の耳はロバの耳」ほか中世の魔女の物語などが混在したミュージカル楽しいミュージカル。子供向けのようで、辛味を含んだお話。

作／Ｈ・Ｖ・クライスト、訳／山下純照、演出／鵜山仁、
美術／倉本政典、 作／岸田理生、演出／山本健翔、美術／加藤ちか、
出演／岸田今日子、渡辺謙、三谷昇、他。　

紀伊国屋サザンシアターにて。 感激度：　★　　
＜感激度寸評＞
暗い。劇の価値とは関係なく、芝居の楽しさに欠け、しんどかった。

美術・衣装／クロエ・オボレンスキー、音楽／土取利行、
出演／エイドリアン・レスター（ハムレット）、スコット・ハンデイ（ホレイショー） ジェフリー・キッスーン（クローデイアス、亡霊）、ブルース・マイヤース（ポローニアス、墓堀人）、 ナターシャ・パリー（ガートルード）、シャンタラ・シヴァリンガッパ（オフイーリア）、 アシル・ライス（ローゼンンクランツ、役者１）、 ロアン・シヴァ（ギルデンスターン、レアテイーズ、役者２）、

世田谷パブリックシアターにて

感激度：　★★★★★　　
＜感激度寸評＞
新世紀のハムレット誕生、ピーター・ブルック版のテキスト誕生！

原作／ポール・オースター、翻訳／柴田元幸、
構成・台本・演出／白井晃
出演／遠藤雅、高橋かおり、陰山泰、福本伸一、富浜薫、泉陽二、大谷亮介、

新国立劇場・小劇場にて 感激度：　★★★、

＜感激度寸評＞
青年マーコの数奇な運命、偶然の出会いがミステリアスに自分のルーツ発見に。マーコの祖父トマス・エフイングに陰山泰、巨漢の父ソロモン・バーバーに大谷亮介の二人が好演。

作・演出：渡辺えり子
出演もたいまさこ、渡辺えり子、大沢健、山崎清介ほか、

下北沢、ザ・スズナリにて

感激度採点表：★★、　感激度寸評：もたいまさこに演技賞

Royal Shakespeare Company, Directed by Michael Boyd, Aidan McArdle (Richard, Duke of Gloucester), Young Vic in London

感激度採点表：★★★、　感激度寸評：　観客と舞台の一体感に酔う。

演出：彩乃木崇之
主演：菊地一浩、那智ゆかり、

銀座みゆき館劇場 感激度採点表：★★、　

感激度寸評：　軽妙洒脱なファルス。石山崇の歌にブラボー。

作：井上ひさし、 演出：栗山民也、音楽：クルト・ヴァイル、宇野誠一郎、
美術：石井強司
出演：角野卓造、三田和代、犬塚弘、キムラ緑子ほか、

新国立劇場小劇場

感激度採点表：★★★★ 感激度寸評：　本当の感動には笑いと涙がある。生きていることの充足感。

演出：出口典雄
出演：久保田広子、星和利、山崎泰成、杉本政志ほか

高円寺ニユープレイスにて
感激度採点表：　★ 感激度寸評：　この作品は「夏の夜の夢」と並んで今やこの劇団の原点。

原作：杉本苑子、脚本：八木柊一郎、演出：安井武
出演：大塚道子（南方松枝）、松野健一（熊楠）、袋正、志村要、立花一男ほか

俳優座にて

感激度採点表：★★ 感激度寸評：妻の立場から見た熊楠の巨人像に等身大を思わせる松野健一は適役。

翻訳：松岡和子 演出：鴻上尚史、装置：中越司
出演：江守徹、木場勝己、山本龍二、江波杏子、宮崎美子ほか、

彩の国さいたま芸術劇場小ホールにて、

感激度採点表：★★★★★
感激度寸評：　江守徹のフォルフスタッフがいい。木場勝己のサー・ヒュー・エヴァンスもなかなか笑わせてくれる。とにかく楽しいシェイクスピア。演出の鴻上尚史にブラボー！！

演出：ジェイムズ・マクドナルド、舞台監督：ピップ・ホロビン
出演：フイリップ・ヴォス（プロスペロー）ほか

東京グローブ座

感激度採点表：★★★、　感激度寸評：映像の舞台処理が印象的。

演出：出口典雄 出演：久保田広子、星和利ほか 高円寺ニュープレイスにて 感激度採点表：★、感激度寸評：職人の職業を今風に変えたところが新奇性。

鈴木聡脚本・演出
出演：岩橋道子、弘中麻紀、福本伸一、木村靖司他

新宿シアタートップスにて

作：井上ひさし 演出：渡辺広子・井上ひさし
出演：宮本信子、梅沢昌代、三田和代、辻萬長、井川比佐志、大滝秀治他

新国立劇場

作・演出：宋英徳

新宿全労済ホール・スペースゼロ

作・演出：ケラリーノ・サンドロヴィッチ、
出演：犬山犬子、峯村リエ、松永玲子他

下北沢本田劇場

作：別役実、演出：岸田良二、
出演：楠侑子、西本裕行、三谷昇他

俳優座劇場

中野新橋・櫻会スタジオ

作：高橋淳子、演出：白井晃、
出演：高橋淳子、山崎一、白木美貴子、宮地雅子、富浜薫、白井晃

青山円形劇場

訳：松岡和子、演出・脚色：栗田芳宏、
出演：吉田鋼太郎（リア王）、松木良方（グロースター伯爵）、間宮啓行（道化）、 大塚明夫（ケント伯爵）、今泉葉子（ゴネリル）、千賀由紀子（リーカン）、 竹内泉（コーデイリア）、深貝大輔（オールバニー公爵）、星和利（コーンウオール公爵）、 志賀祐一朗（エドガー）、谷田歩（エドマンド）他

品川・六行会ホール

脚本・演出・振付：知念正文、音楽：雨宮賢明、舞台美術：孫福剛久、
出演：ちねんまさふみ、あぜち守、若尾哲平、石丸有里子他

下北沢本田劇場

作：アントン・チェーホフ、英訳：マイケル・フレイン、
日本語訳：小田島雄志、演出：出口典雄、
出演：吉沢希梨８ラネーフスカヤ）、林秀樹（ガーエフ）、久保田広子（ワーリャ）、杉本政志（ロパーピン）、佐藤昇（老僕フイールス）他

高円寺ニュープレイス

ニール・サイモン作、
小田島恒志訳、久世龍之介演出、
出演：加藤健一・加藤忍・西山水木

下北沢本田劇場

ニール・サイモン作、福田陽一郎訳、犬石隆製作・演出、
出演：真名古敬二、小山菜穂、田中雅子

恵比寿エコー劇場

坂手洋二作、栗山民也演出<

新国立劇場・小劇場にて

浅利慶太演出、
下村尊則（ハムレット）主演

四季劇場・秋にて