本当に朝だわ、だからどうだというの?
だから起き上がってわたしを置いて行くつもり?
明るくなったから、起きなくてはいけないの?
夜になったから、寝たとでも?
暗くてもここでわたしたちを一緒にしてくれた愛は、
明るくなっても一緒にしておいてくれなくては。
太陽には口がなくて、あるのは目だけ、
覗き見するだけでなく、口がきけても、
言えるのは、せいぜいこれくらい、
幸せだから、一緒にいたいの、
わたしが大切にしていた心と操、
その二つを捧げたあの人と離れたくない。
仕事があるからここを出ていくの?
ああ、そんなことは恋にとって最悪の病気、
貧乏でも、醜男でも、不実でも、愛は
許すことができるけど、忙しい男は駄目。
仕事があるのに恋をする男なんて、
妻がいるのに女を口説くようなもの。
【訳注】
原題:’Break of Day’
『唄とソネット』で、ダンの生存中出版された二つの詩の中の一つ。1612年、ウィリアム・コーキンの『歌曲第2巻』に音楽とともに収録された。
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