僕は、大きな仕事をやってのけた、それは、
かの名士たちが束になっても及ばぬ仕事。
しかも、もっと立派なことは、
そのことを隠し通すことだ。
今では、透明石の技法を伝授することは、
馬鹿げたことでしかない。
その技法を学んだところで、
切り出すための、肝心の石がない。
同じように、僕がいま教えようとしたところで、
他の者たちは(教えようにも
その教材がないのだから)
これまで通りの恋をするしかないだろう。
だが、内面に愛を見出す者は、
外見にとらわれることはない。
顔の色や、肌の具合にとらわれる者は、
古臭い衣裳を好むようなものだ。
僕がしたように、君も
女の衣裳を纏った美徳を目にし、
それを愛していると敢然と口に出し、
男であるか女であるかも忘れ、
その愛を、胸に秘めたまま、
愛など信じず、信じたところで、
あざけるような俗な連中から、
隠し通せるようなら、
その時こそ君は、立派な仕事をやってのけたことになる、
かの名士が束になっても及ばぬ仕事を。
もっと立派だと言えるようにするには、
それを隠し通すことだ。
【訳注】
原題:'The Undertaking'
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