僕は、色白も、色黒も、両方愛すことができる、
贅沢にとろける女も、貧しさに負けて身を崩す娘も、
孤独を好む娘も、仮面劇や芝居を好む女も、
田舎育ちの娘も、都会育ちの女も、
騙されやすい娘も、疑い深い女も、
スポンジのような目でいつも涙をポタポタ流している娘も、
コルクのように渇いた目で、けっして泣かない女も、
あの娘も、この女も、きみも、そしてまたきみも、
誰だって愛すことができる、不実な女でありさえすれば。
きみを満足させるほかの悪事はないのか。
きみの母親がしたようなことを、きみがする番ではないのか。
古い悪事はやり尽くしたので、他のことをやりたいのか。
それとも、男の真心を恐れて、悩んでいるのか。
我々男に真心はない、だからきみもそうなりたまえ。
僕は二十人の女をものにするから、きみも同じことをすればいい。
僕から奪ってもいいが、束縛はしないで、自由にさせてくれ。
きみとよろしくやるために来た僕は、
きみの真心のために、奴隷にならなければならないのか。
ヴィーナスが溜息混じりの僕のこの唄を聞いて、
愛の最も甘美な部分である、変化にかけて誓うには、
こんな唄など初めて聞いた、二度とあってはなりません。
彼女は出かけ、調査をし、間もなく戻って来て言うには、
嘆かわしことに、二、三人、
恋に落ちた哀れな異端者がいて、
貞節を確立しようと危険なことを考える女たちがいた。
そこで、彼女たちに言ってやったのは、真心を貫けば、
不実な男たちに、真心を捧げることになるだけよ。
【訳注】
原題:’The Indifferent’
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