シェイクスピア以外の観劇記録・劇評

 

2017年4月の観劇日記

007 8日(土)18時半開演、蔀英治・磯田恵子 朗読の夕べ その1 「ふたたびの春によせて」

≪第一部

オスカー・ワイルド作・荒井良雄訳 『真面目が一番』より:蔀英治・磯田恵子朗読
女が表現者として生きる時~アメリカの女流詩人を中心に~:磯田恵子朗読
 エミリー・ディキンソン 「詩人はランプに」
 メイ・サートン 「不死鳥が再び」
 高村光太郎 「人に」
 磯田恵子の自作詩朗読 「女に生まれて」「貫く」「逝きし人へのオマージュ」


≪第二部≫

チャールズ・ディケンズ作・荒井良雄訳『ヨークシャー学校のニコラス・ニクルビー』:蔀英治朗読
阿佐ヶ谷・喫茶ヴィオロンにて、参加費:1000円(コーヒー付き)


【観劇メモ】
この日は荒井良雄先生の3回忌の命日でもあり、朗読劇はいずれも荒井先生にゆかりのある作品であった。
最初の朗読ワイルドの『真面目が一番』は、蔀英治と磯田恵子の両者の長い間の念願がかなっての共演。
続いて磯田恵子の自分史ともいえる詩を選んでの朗読で、特に自作詩は自分史そのもので彼女その生きざまに感銘を受けながら聞き入った。
最後の「逝きし人へのオマージュ」は、故荒井良雄先生に捧げるもので、その詩の朗読の時には後ろの席から啜り声が聞こえてきた。詩の内容もすばらしく、朗読も人を惹きつけるもので、あらためて荒井先生を偲んで深い感慨にふけった。
第二部のディケンズの作品は、物語自体も面白く、1時間強の朗読にずっと引き込まれて聞き入った。
ヴィオロンのマスター選曲もいつも素晴らしいものであるが、この日の最後の曲は荒井先生が自然好んで聞かれたフリッツクライスラー作曲の「愛の歓び」であったのも、先生を偲ぶ結びとしてふさわしいものであった。
休憩時間を入れて2時間半のひと時があっという間に過ぎた

 

008 28日(金)14時開演、こまつ座第117回公演 『化粧』

作/井上ひさし、演出/鵜山 仁
出演/平 淑恵
紀伊國屋ホール、チケット:5000円、座席:B列17番

【観劇メモ】
今回は、平淑恵としての『化粧』は最後の舞台になるという。
平淑恵の『化粧』は初演と、今回を合わせて二度目の観劇。

 

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