シェイクスピア以外の観劇記録・劇評

 

2015年3月の観劇日記

003 7日(土)13:30開演、文学座公演 『女の一生』

作/森本 薫、補訂・演出/戌井市郎による、演出補/鵜山 仁
出演/平淑惠(布引けい)、赤司まり(堤 しず)、大滝寛(伸太郎)、上川路啓志(栄二)、松岡依都美(総子)、松山愛佳(ふみ)、石川武(章介)、ほか

三越劇場、座席:4列16番

【観劇メモ】
本公演を見るのは初めてだが、これだけ上演回数を重ねてきた舞台は、物語の展開を見るというより、「芸」を見ること自体が楽しみというべきだろう。杉村春子の布引けいを見たことがないだけに比較しようもないが、平淑惠の布引けいも素晴らしいものだと思った。

 

004 15日(日)13時開演、タイプスプロデュース公演 『12人の怒れる女』

原作/レジナルド・ローズ、翻訳/額田やえ子、演出・脚色/和久井淳一  
出演/今井千夏(陪審員長)、笠井幽夏子(3号)、柏香(4号)、鈴木里咲(8号)、佐藤礼菜(9号)、他

両国・studio applause (スタジオ・アプローズ)

【観劇メモ】
男性だけで演じられる『12人の怒れる男』が、守衛役のみ男性で、12人の陪審員全員が女性だけで演じられる。 男性だけで演じられるものとはまた一味異なった緊迫感(一種のヒステリー状況)があって、比較の意味でも興味深かった。
女性だけで演じるということもあってか、会話の中に出てくる被害者が父親でなく母親に、階下の証言者の老人が男性から女性に変えられていた。 出演者はほとんどなじみのない女優ばかりであったが、8号の陪審員と激しく対立する3号の陪審員の笠井幽夏子と9号の年寄りの陪審員を演じる佐藤礼菜が俳優座所属ということだったので、プログラムで確認してみたら今年1月に岩崎加根子主演で上演された『桜の園』に出演していたのが分かった。

 

005 22日(日)13時開演、タイプスプロデュース公演 『12人の怒れる人』

原作/レジナルド・ローズ、翻訳/額田やえ子、演出・監修/パク・バンイル  
出演/増本匡将(陪審員長)、小阪崇生(3号)、早川圭祐(4号)、山口史人(8号)、高橋かおる(9号)、他

両国・studio applause (スタジオ・アプローズ)

【観劇メモ】
「怒れる男」、「怒れる女」、そして今回の「怒れる人」と3つのバージョンを興味ある実験、試みとして、それぞれを楽しむことができた。

 

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