高木登劇評-アーデンの森散歩道-別館-

 

5月の観劇記録
 
008 1日(土) ファイナル公演『化粧』

作/井上ひさし、演出/木村光一、装置/石井強司
出演/渡辺美佐子

座・高円寺(座席:C列12番)

 

【観劇メモ】
昨年の5月1日、座・高円寺の?落しとして1カ月のロングランで上演されたのがこの『化粧』であった。その初日、つい最近亡くなった作者の井上ひさしが客席で見ておられた、と終演後に渡辺美佐子の挨拶があった。
残念ながら昨年の公演は見過ごしてしまった。
今回、渡辺美佐子が28年間演じ続けてきたこの作品のファイナル公演を同じ座・高円寺で演じる。
井上ひさしの追悼と合わせて感慨深いものがあって、途中何度か目頭が熱くなった。

 

009 15日(土)昼 東京裁判三部作・第二部 『夢の泪』

作/ 井上ひさし、演出/栗山民也、美術/石井強司
出演/ 辻萬長、三田和代、大和田美帆、木場勝己、小林隆、土居裕子、春風ひとみ、福本伸一、石田圭祐

新国立劇場・小劇場

 

010 18日(火)昼 グループる・ばる公演 『高橋さんの作り方』

作/ 土屋理敬、演出/鐘下辰男、美術/島次郎
出演/ 松金よね子、岡本麗、田岡美也子、児玉貴志、中村まこと、高尾祥子、伊藤毅

池袋・あうるすぽっと

 
011 22日(土)昼、 俳優座公演 『沈黙亭のあかり』

作/ 山田太一、演出/中野誠也、美術/朝倉摂
出演/ 中野誠也、中村たつ、遠藤剛、早野ゆかり、加藤佳男、佐藤あかり、松島正芳、他

新宿/紀伊国屋ホール

 

012 23日(日)昼、 燐光群公演 『ザ・パワー・オブ・イエス』

作/ ディヴィッド・ヘアー、訳/常田景子、演出/坂手洋二、美術/島次郎
出演/ John Oglevee、安仁屋美峰、鴨川てんし、藤井びん、田中茂弘、猪熊恒和、川中健次郎、中山マリ、大西孝洋、樋尾麻衣子、他

下北沢、ザ・スズナリ

 
6月の観劇記録
 
013 5日(土) 東京裁判三部作・第三部 『夢の痂』

作/ 井上ひさし、演出/栗山民也、美術/石井強司
出演/ 角野卓造、辻萬長、藤谷美紀、三田和代、熊谷真美、石田圭祐、神野三鈴、小林隆、福本伸一

新国立劇場・小劇場


014 6日(日) 文学座公演 『麦の穂の揺れる穂先に』

作/ 平田オリザ、演出/戌井市郎、装置/石井強司
出演/ 江守徹、金井喜久夫、坂口芳貞、倉野章子、藤堂陽子、栗田桃子、山本道子、他

紀伊国屋サザンシアター

 

015 12日(土) 加藤健一事務所公演 『モリー先生との火曜日』

作/ ミッチ・アルボム、脚色/ジェフリー・ハッチャ―、ミッチ・アルボム、訳/吉原豊司、演出/高瀬久男
出演/ 加藤健一、高橋和也

下北沢・本多劇場


7月の観劇記録
 
016 10日(土)昼 『エネミイ』

作・演出/ 蓬莱竜太、演出/鈴木祐美、美術/奥村泰彦
出演/高橋一生、高橋長英、梅沢昌代、高橋由美子、林隆三、瑳川哲朗、粕谷吉洋

新国立劇場・小劇場

 

【観劇メモ】
鵜山仁、新国立劇場演劇部門芸術監督としての最後の作品。


017 24日(土)昼 こまつ座&ホリプロ公演 『黙阿彌オペラ』

作/ 井上ひさし、演出/栗山民也、美術/石井強司
出演/ 藤原竜也、吉田鋼太郎、北村有起哉、熊谷真実、松田洋二、大鷹明良、内田慈、朴勝哲

紀伊国屋サザンシアター

 

8月の観劇記録
 
018 3日(火)夜、ユーブガットメール#8 『世界一の美女からの手紙』

脚本・演出/福原正美
出演/ 山田展弘、岡田誠、林蘭、他

文京シビック・小ホール


019 10日(火)夜、こまつ座公演 『父と暮らせば』

作/ 井上ひさし、演出/鵜山仁、美術/石井強司
出演/ 辻萬長、栗田桃子

あうるすぽっと

 

9月の観劇記録
 
020 11日(土) 加藤健一事務所公演 『木の皿』

作/エドモンド・モリス、訳/小田島恒志、演出/久世龍之介
出演/ 山田展弘、岡田誠、林蘭、他

下北沢・本多劇場


021 20日(月) テアトル・エコー公演 『日本人のへそ』

作/ 井上ひさし、演出/熊倉一雄、音楽/服部公一
出演/ 熊倉一雄、きっかわ佳代、他

恵比寿・エコー劇場


10月の観劇記録
 
022 2日(土) 『ヘッダ・ガーブレル』

作/ ヘンリック・イプセン、訳/アンネ・ランデ・ペータス、長島確、演出/宮田慶子、美術/池田ともゆき
出演/ 大地真央、益岡徹、七瀬なつみ、田島令子、羽場裕一、山口馬木也、青山眉子

新国立劇場・小劇場


11月の観劇記録
 
023 20日(土)昼、『やけたトタン屋根の上の猫』

作/ テネシー・ウィリアムズ、翻訳/常田景子、演出/松本祐子、美術/松井るみ出演/ 寺島しのぶ、北村有起哉、木場勝己、銀粉蝶、他

新国立劇場・小劇場

 

【観劇メモ】
圧倒するセリフ、セリフのドラマ。
第一幕はその大半がマーガレットを演じる寺島しのぶの台詞で占められている。
第二幕は、ビッグ・ダディを演じる木場勝己の迫力ある台詞とマーガレットの夫ブリックを演じる北村有起哉の暴走を始めたセリフとのぶつかりあい。
この作品が書かれた当時のアメリカと現代では状況も異なるだろうが、同性愛に対する嫌悪と偏見の内容のせいか、劇としては楽しくない。


024 21日(日)昼、こまつ座第91回公演 『水の手紙』、『少年口伝隊一九四五』

作/ 井上ひさし、演出/栗山民也

紀伊国屋サザンシアター

 

【観劇メモ】
朗読劇。
伝えなければならないこと、忘れてはならないことを胸にしみいるほどに、言葉で表現する極限のドラマ。
二つの朗読劇の間で、今日のゲストとして大竹しのぶが井上ひさしへの手紙を語った。彼女の言葉にも、俳優がしなければならないこととして、「伝えること」を述べていた。
自分の席の二つ前の席に映画監督の山田洋二、そして井上ひさしへの手紙を語った後、第二部の『少年口伝隊一九四五』の朗読劇では、山田洋二の隣の席で観劇をしていた。
大竹しのぶのゲストトークの時、僕の二つ右隣の席の男性がしきりにカメラで撮影をしており、その場の雰囲気をぶち壊し。休憩時間中にその男性は退場を命じられた。


025 27日(土) Broken Glass

作/ アーサー・ミラー

本橋哲也先生主宰、英国観劇ツアーにて

ロンドン、トライサイクル劇場


12月の観劇記録
 
026 1日(水) Glass Menagerie

作/ テネシー・ウィリアムズ

本橋哲也先生主宰、英国観劇ツアーにて

ロンドン、ヤング・ヴィックシアター

 

027 2日(木) The Master Builder

作/ イプセン

本橋哲也先生主宰、英国観劇ツアーにて

ロンドン、アルメイダ劇場

 

【観劇メモ】
鵜山仁、新国立劇場演劇部門芸術監督としての最後の作品。


028日 25(土) ラッパ屋公演 『YMO〜やっともてたおやじ〜』

作・演出/鈴木聡、舞台美術/秋山光洋
出演/俵木藤太、おかやまはじめ、三鴨絵里子、岩橋道子、福本伸一、木村靖、他

紀伊國屋ホール


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