高木登 観劇日記2018年 トップページへ
 
   荒井良雄記念 2019年シェイクスピア祭         
    新地球座演読劇 『ハムレット』-ポローニヤス家の崩壊-     
No. 2019-018

 「2019年シェイクスピア祭」開催にあたって第一部の主催者清水英之から、故荒井良雄先生が始められて今回が9回目となるシェイクスピア祭についての由来と発端時の内容について解説がなされた。
第一部は、舞台上演ではしばしばカットされることもある『マクベス』の第4幕第3場を、清水英之翻訳・台本による日英語による朗読劇。出演は、マルカムに瀬沼達也、マクダフに清水英之、医師とロス及び解説文(プロローグ・エピローグ)を高木。
朗読劇の後、シェイクスピアのソネット、1番(高木)、15番(二村昌子)、17番(所牧子)、30番(渡辺恵子)、33番(二村)、154番(高木)の順で日英語での朗読(ほとんど、というより全く知られていない1番と154番の最初と最後のソネット朗読は主催者の清水の発案であったが、その狙い通り多くの反響があったのは嬉しいことだった)。

第二部は、新地球座による逍遥訳による『ハムレットーポローニヤス家の崩壊―』の演読劇。
『ハムレット』は3月にもヴィオロンでの沙翁朗読劇で「クローディヤス篇」として上演しているので、角度を変えてポローニヤス家に焦点をあて、登場人物をハムレット側3名、ポローニヤス側3名の台本構成とした。
ポローニヤスには久野壱弘、レヤーチーズに高橋正彦、オフィーリヤに石井麻衣子、クローディヤスに丸茂三春、ガーツルードに倉橋秀美、ハムレットには西村正嗣が演じ、東儀雅楽子が笙演奏を務めた。
3月の「クローディアヤス篇」の高橋正彦から変って演じた客演の丸茂のクローディアヤスは沈着な趣を漂わせ、まだ前回の記憶が残っているだけにその違いを楽しませてもらったが、同じく客演の西村のハムレットは役を享受した力のこもったハムレットで、力演の演技のひたむきな真摯さが伝わってきて好ましく感じた。
演出の高橋正彦には台本構成の不足している部分をいつも補ってもらっており、自分の台本作りに大いに勉強させてもらっているが、今回も締めの部分で台詞を補ってもらった。
「演読劇」としているのは、衣裳もそれなりの衣裳を身に付けた演技を伴う朗読劇ということでそのように名付けてみた。
何より嬉しかったのは、一部二部共に用意した客席が満席の盛況であったことと、その反響がとてもよかったことである。

 

訳/坪内逍遥、台本構成/高木 登、演出/高橋正彦
4月27日(土)14時開演、自由が丘・STAGE悠、参加費:2000円

朗読劇のメンバー

後列左から:久野壱弘、丸茂三春、高橋正彦
  前列左から:倉橋秀美、石井麻衣子、西村正嗣、東儀雅楽子

朗読劇のメンバー

 

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