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  J-Theater シェイクスピアコレクション Vol. 2
            『Shakespeare garden Live 十二夜』      
No. 2016-062

 今年最後のシェイクスピア劇観劇は、メルマガ「シェイクスピアの森通信」で公演を知った小林拓生演出の『十二夜』。
 小林拓生とのシェイクスピア劇出会いは彼が主宰していた"ウィリアム館"(1997年に旗揚げ)の公演で、2000年に『ペリクリーズ』、01年に『夏の夜の夢』と『十二夜』の一挙上演、02年に『ヴェニスの証人』を観て後"ウィリアム館"の消息を聞かなくなってどうなったのか気になっていた。
 今回の上演は、同じく小林拓生が主宰するものの劇団の名前は"J-Theater"となっており、チラシの挨拶文によると、『十二夜』の演出を手掛けるのは今回を含めて5回目になるという。
 "ウィリアム館"は女性中心であったが、このJ-Theaterも女性軍が優勢であった。女性陣は若手が多く、男優は中堅の年代から比較的高年な俳優からなっていた。
 男優は、オーシーノ―公爵の米川塁、サー・トービーの伊谷厚彦、アンドルーのマルヴォーリオの高岩明良の4名で、あとは女性陣で、セバスチャンは酒井冴希、船長(アントーニオと二役)が前田博美、フェービアンが井口優芽、フェステが赤松みなみ、オーシーノ公爵に仕えるヴァレンタインは桑田彩夏、そしてヴァイオラ、オリヴィア、マライアはそれぞれ三浦小季、鈴木乃衣、戸田梨恵が演じる。
 今回の特徴としては、劇中歌としての音楽にあった。全部で7曲あり、全曲を小森広翔が作曲し、その内オープニングの歌を含め3曲が伊谷厚彦による作詞でオリジナルなもので曲そのものはすべて現代的な作曲となっていたが、オープニング曲はあとに続くオーシーノの台詞とマッチングしない音楽で自分には違和感しかなかった。
 舞台そのものは平板な感じで、退屈で、前半部はほとんど寝てしまった。
 上演時間は、途中休憩10分をはさみ、2時間30分。


訳/小田島雄志、演出/小林拓生
12月28日(木)14時開演、下北沢・小劇場「楽園」、チケット:2500円、全席自由

 

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