高木登 観劇日記2016年 トップページへ
 
   T Factory再演 『荒野のリア』        No. 2016-039
 

2014年3月に吉祥寺シアターのシェイクスピア・シリーズの一環として上演されたものの再演で、今回9人の出演者の内、道化/コーディリア役、エドガー役、エドマンド役の3名が入れ替わっている。
場面の展開については前回の観劇日記に詳しく書いていたので省略するが、見落としていた(あるいは書き落としていた)場面について追記する。
『荒野のリア』が月面での出来事として描かれているという記憶のせいか、冒頭の嵐を思わせる大音響が、今回その音響がロケットの噴射音のように感じて聞こえた。
グロスターが目を抉られる場面の映像では、前回の記録には小津安二郎やジョン・ウェインの映画のシーンが映されることだけしか書いていないが、それらの映像の前に美女の裸体の映像がいくつもリーガンやゴネリルの台詞と重ねられて映し出される。この部分は記憶もれか、あるいは今回新しく導入されたのかは分からない。
また、ドーヴァーの場面では、リアが花飾りを頭につけて乙女のような仕草の品を作って歩き回っている姿に記憶がなく、今回初めて観るように新鮮に感じた。
リアがコーディリアの亡骸を運んで出てくる場面では、彼女を車椅子に乗せて舞台下手の袖の方から登場してくるのも記憶がないのでここに追記しておく。
最後に天井から砂が落ちてくる場面を覚えていなかったので、今回新しい演出家と思って驚きを持って観たが、これについては記録として書いていたので単に自分が覚えていないだけであった。
リアの麿赤児、グロスターの手塚とおる、ケントの笠木誠、オールバニー/紳士の志村史人、コーンウォール/紳士/使者の森下庸之、オズワルド/老人/将校の太平は前回と変わらず、道化とコーディリアの有薗芳紀が米原幸佑に、エドガーが玉置玲央から中村崇に、そしてエドマンドが宮内克也から萩原亮介に今回変わっている。
上演時間の1時間50分は変わらず。

(訳/松岡和子、構成・演出/川村毅、9月18日(日)14時開演、吉祥寺シアター、
チケット:5000円、座席:E席12番)

 

>> 目次へ