SCOT公演の『リア王』を観るのは今回が3度目である。
本来は利賀村で一度は観るべきであろうが、これまでいずれも東京でしか観ていない。
今回のプログラムの「励まし」の蘭で、「利賀村での舞台公演のみならず、ここでのすべての活動を、興味を感じてくれた人たちには、自由に接することができるように公開することにした」と書かれてあるので、今後はもっと観る機会が増えるであろうことを嬉しく思うとともに、楽しみでもある。
前回観たのは2010年で、その時は英語、ドイツ語、韓国語、日本語の4カ国語版で、リア王にはドイツ人の俳優が演じていて、リアに付き添う看護婦は男優であった。
今回は、3カ国語で、リアを演じるのは日本人の新堀清純で、リアに付き添う看護婦は女性であった。
リアの3人の娘はいずれも韓国の女優で、グロスターを演じるのも韓国の男優で、エドガーを中国人の男優が演じ、そのほかの登場人物は全員日本人であった。
台詞の声を聴くのが楽しみなので、韓国語、中国語による台詞も初めのうちは字幕を見ずに聴いていたが、途中からは、内容は知っていてもやはり字幕を見てしまった。
鈴木忠志の演出のコンセプトは演技のメソッドについてはもう改めて書くことはないが、微妙な違いを見つけるのも楽しみの一つである。
今回も看護婦たちが唄う唱歌が前回と違っていたと思うが、今回の曲名が自分には分からないので自信がない。
韓国語で聴くリアの3人の娘の台詞は、韓国語自体に関心があるので興味を持って聴いた。
演出/鈴木忠志
12月16日(月)19時開演、吉祥寺シアター、
チケット代:(友の会)4500円、座席:D列、12番
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