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  メグロ・コミュニティ・シアター公演  『夏の夜の夢』       No. 2011-022

<メグロ・コミュニティ・シアターの概要>
 1982年、目黒区主催の演劇教室で出会った有志により、「十二舎」として旗揚げし、つかこうへい、別役実、山崎哲などの作品、及び劇団オリジナル台本を上演。
 1992年、「劇団まろかれ」に改名し、合計23回の公演を重ねてきた。
 2008年11月、新たな可能性を求め、「メグロ・コミュニティ・シアター」を創立。シェイクスピア作品の上演を目指す一方、目黒及びその周辺を活動拠点にして、公共機関や他の団体と連帯を深めることにより、多角的な演劇活動を展開。その安定した活動の確保のために<NPO法人>の認証を受けた。
 舞台公演は、2009年1月に『夏の夜の夢』、2011年1月に『十二夜』を上演し、今回で3回目となる。

 劇団のHPを見ると、前回の『夏の夜の夢』公演とは、約半数の配役が入れ替わっている。主だったところでは、今回、シーシュース、ヒポリタ、ヘレナ、ボトム、スナッグ、スナウトなどを演じる出演者が前回も名前を連ねている。
 シーシュース、ヒポリタ、妖精の王オーベロンと妖精の女王タイテーニアはそれぞれ別の出演者が演じている。
 アテネの職人たちの職業は、クインス(マダム)、スナッグ(ペンキ屋)、ボトム(水道工事屋)、フルート(たこ焼き屋)、スナウト(豆腐屋)、スターヴリング(アパレル系)という設定だが、演出上で職業変更の必然性、それらしさは感じられない。最初に彼らが登場してきたときの服装は、その設定上の職業とはかけ離れていて違和感があったが、後になって考えると、彼らのハレの衣装のつもりとして見れば多少は納得がいく。
 メンバーは中高年層が多いためか、ハーミアの恋人役ライサンダーは彼女の父親に近い年齢の人物が演じていたが、若く演じていても齢は隠せなかった。
演技の面では、ハーミア(小西照夜)、ヘレナ(野中くに子)が元気でよかったし、印象に残った。
アテネの職人たちの芝居、「ピラマスとシスビー」の劇中劇が終わると、出演者全員の踊りとなってオシマイ。
 パックの最後の台詞もないが、むしろそれでよかった。
 踊りで終わることによって、劇の楽しさの余韻が残った。
 上演時間は、休憩なしで1時間40分と、コンパクトにまとめられていた。
 NPO法人という地位を活用して、地域に根差した活動を今後どのように発展させていくかだろうか、劇団のモットーである「安価で」「上質な」シェイクスピア劇を期待したい。

 

小田島雄志訳、牛島穂積演出
9月18日(日)14時開演、中目黒キンケロ・シアター、チケット:2500円、座席:A列7番

 

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