高木登劇評-あーでんの森散歩道
 
     シェイクスピア・シアター公演 『尺には尺を』           No. 2000_017

 『尺には尺を』は、シェイクスピア・シアターが全作品上演を目標に旗揚げしてから7作目として上演されたのが今からもう四半世紀前の1975年11月のことで、劇団通信によれば、その年の主な出来事として、
 ・ヴェトナム戦争終結
 ・エリザベス女王、英国元首として初来日
 ・「およげたいやきくん」ヒット
 ・劇団員、戸田直寛(今回、クローディオ役)、田村真(バーナダイン、他役)生まれる
とある。
 今回のキャスティングは、公爵代理アンジェロに吉田鋼太郎、淫売屋の女将オーヴァーダンの召使いポンピーに松木良方のベテランが客演し、公爵ヴィセンショーには佐瀬弘幸、貴族のエスカラスに星和利が演じた。
 女性陣では、ヒロイン役のイザベラを演じた久保田広子の演技が迫真的で見応えがあり、吉田鋼太郎とのつばぜり合いも気迫にあふれていて、最後の場面では感激の涙を誘った。

(訳/小田島雄志、演出/出口典雄、6月25日(日)、高円寺のニュープレイスにて観劇)

 

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